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La cluzas 2



 久しぶりにアヌシーに帰ってきて、やはりというか、街はすっかり春らしくなってました。 街は街で快適でよろしいのですが、スキー場はスキー場でまだまだ営業している。 というわけで毎度おなじみ、アヌシーの近くのラ・クルーザに行ってきました。 前の日の夜、やけに冷たい雨が降ったなと思ったら、なんと標高1500m以上は雪が積もっていました。 で、本日は晴れ、スキー場としてはシーズン最後の週末で、お客さんもまばら、いつも我先にとパウダーを争う連中もほとんどいないし若者連中はボーダークロス・スキーヤークロスの大会でそれどころじゃない。 と、いうわけで誰も滑っていないスキー場内のパウダーを独り占め。 ここまで自由に滑らせてもらうとかえって悪いくらいだ、いやいや、こういう時に楽しんでおかなきゃね。
 人が少ないながらもパウダーは当然なくなっていきます、ゲレンデでのパウダー・ランを一通り楽しんだ後、スキー場外を少し登ってゲレンデ外へ…。 いや、正直に言うと、こんなにグッドな雪が積もっているとは思っていなかったから、「午前券」しか買ってませんでしたのでリフトに乗れなくなってしまいました(笑。 もちろん今日なんて山登りの道具なんて持って来てませんので、距離で100〜200m、時間で30分強と、わずかな登りしか出来ません。 スキー場だって人がいないのに、ゲレンデ外を責めている人間なんてほとんどいません(ゼロというわけではない、好きな人は他にもいる)、その気になれば上の写真のような場所で登りたい所を登り、滑りたい所を何回でも滑ることが出来ます
 その次の3枚の写真は別の場所、少しだけゲレンデを外れて、いちばん下の写真の矢印のあるところまで登ったときのもの。 登りにはちょっとてこずりました、というもの表面は新雪の軟らかい雪、その下は融けて軟らかくなった春の雪。 おまけにスノーシューなしです、油断していると膝丈以上に足が埋まります。 こんな時は足場を一歩一歩しっかり踏み固めて登っていく方が、疲れないで済みます。 あせらず、一歩一歩です。 矢印のところはだだっ広い山の頂上で標高は2600m近くありました。 登りきって、休憩を兼ねて、快晴だったらモン・ブランまで見渡せるサイコーの眺め(しかも独り占め)を楽しんでいると、下からスノーボーダーが3人登ってきました。 私の足跡を追いかけてきたわけです。 ヒトの苦労知らずにホイホイ登ってきやがってと思いがちですが、私だって普段は他の人の足跡があれば楽させてもらってます、お互い様なわけです。 ローカルだった彼らもその辺は判ってました、「楽させてもらったよ、ありがとう」と、お礼の言葉にちょっとうれしさを感じる。
 2枚目の写真を見てもらうとわかるのですが、ラ・クルーザ、そしてアラヴィスの山々はスキー場側の裏側は断崖絶壁になっていて、雪批が張り出しています。 つまり裏側は崖になっているので頂上から滑るということは出来ません。 写真を取る際、あれ以上登ると雪批が崩れて下へ落ちてしまう恐れがありました、いや、あれでもかなり冒険野郎マクガイバーです、みなさんも雪山の頂上に立つ際は気を付けてくださいね。
 少し休んだ後、彼ら3人は登ってきたルートの側を、私は「お一人様専用」と言わんばかりのシュート(狭く、一直線に落ちていく斜面)を狙う。 滑るための技術が要求され、プラス岩、崖、雪崩のリスクと危険な山のコンディションという状況が緊張感を高めます。 アドレナリンと言うでしたっけ、まさに興奮は最高潮です。 
スキー場から少し登ると
一面パウダー
頂上、ビビリながら
雪批(雪が張り出している所)
のギリギリで撮影
後から付いて来た
スノーボーダー
バルムのゲレンデ
ゲレンデ外、矢印(↓)まで
登りました
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